参考元:国土交通省「住宅における外皮性能」ZEHよりも高性能な住宅「ZEH+(ゼッチプラス)」や「次世代ZEH+」もあり、ZEHよりもさらに厳しい基準を満たす必要があります。
高断熱住宅のメリット・デメリットと断熱等級による違い
メリット
断熱性の高い住宅は、一年中室内の温度を一定に保てるため、夏は涼しく冬は暖かい、快適な暮らしが実現します。また、外気の影響を受けにくいため冷暖房費など光熱費が削減でき、エネルギー消費が抑えられる点も大きなメリットです。
高断熱住宅は、快適性だけでなく健康面でもメリットがあります。リビングから寒い廊下やトイレ・浴室に行った際に起こりやすい、温度差によるヒートショックのリスクを軽減できるほか、健康診断の結果にも影響があるとの調査結果も報告されているほど。
室温が18℃以上に保たれている住宅に住む方と、18℃未満、12℃未満の住宅に住む方で比較調査した「住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査」(2022年11月)では、心電図の所見や総コレステロールの値に顕著な違いが見られました。心電図に異常所見ありと診断された方が、室温18℃以上に保たれた住宅に住む方に比べ、室温18℃未満の住宅に住む方は1.8倍、12℃未満の住宅に住む方は2.2倍。快適性だけでなく、健康面からも高断熱の住宅を建てることは大切です。
デメリット
高断熱住宅のデメリットとしては、建設コストがかかることが挙げられます。また、排気が室内に放出される石油ストーブが使えない点や、正しい施工が行われないと断熱材の内部に結露が起こり、柱や土台が腐敗する可能性があることもデメリットでしょう。
断熱等性能等級は、等級が高くなるほど快適性が上がります。旧省エネ基準と呼ばれる等級2ではほとんど外と変わらないような状態で、冬はとても寒いです。新省エネ基準の等級3でも、断熱性能が高いとは言えません。等級4も、世界基準の断熱性能と比較すると低水準です。等級5になるとZEH基準であるため、断熱性能が高くなり比較的快適に過ごせます。2022年10月に新設された等級6・7では、ZEH基準を上回る高水準の断熱性能になり、暖冷房にかかる一次エネルギーの消費量を大幅に削減可能です。
天童市周辺の断熱基準と気候
断熱性能を表すUA値は、住宅を建てる地域によって基準値が異なり、天童市、東根市、寒河江市、河北町の区分は4地域に該当します。各基準のUA値は、以下のとおりです。